2023/09/09 11:44
短編小説「うんこ紅茶でお茶を」
「うんこ紅茶でお茶を」という不思議なカフェがあった。 ある日、私は友人とそのカフェに訪れた。外観は一見普通のカフェだったが、看板には大きく「うんこ紅茶でお茶を」と書かれていた。興味津々で中に入ると、店内は意外と広く、暖かな雰囲気に包まれていた。 カウンターの奥には、白衣を着た店主がいた。彼はニコニコと笑いながら、私たちを迎えてくれた。 「いらっしゃいませ！うんこ紅茶でお茶を召し上がりますか？」 友人と目を合わせ、少し戸惑いながらも、私たちは興味本位でうんこ紅茶を注文した。しばらく待つと、店主が手際よくティーカップに注いでくれた。 「どうぞ、お楽しみください」 カップを手に取ると、そこには黒く濃い紅茶が入っていた。香りはやや特殊で、私たちはちょっと躊躇しながらも、思い切って口に含んだ。 すると、口の中に広がるのは驚くほどの美味しさだった。まろやかな風味と深い味わいが舌を包み込んでいく。うんこ紅茶とは名前とは裏腹に、これまでに味わったことのない贅沢な一杯だった。 友人と私は互いに驚きの表情を浮かべながら、店主に感謝の意を伝えた。 「本当に美味しいですね！うんこ紅茶とはまさに言葉通りの驚きでした」 店主は満足げに微笑みながら言った。 「ありがとうございます。この店は、普段の生活の中で見落としてしまうものに光を当てることを目指しています。うんこ紅茶という名前は、ちょっと変わっているかもしれませんが、それが人々に興味を引き、新しい発見をしてもらえるきっかけになればと思っています」 私たちは店主の言葉に深く感銘を受けた。これまで当たり前のように過ごしてきた日常に、まだまだ知らない魅力や可能性が眠っているのかもしれないと感じた。 その後も私たちは何度かそのカフェに足を運び、さまざまな不思議なメニューを楽しんだ。うんこ紅茶を通じて、私たちは日常の中の小さな発見や驚きを大切にするようになった。 「うんこ紅茶でお茶を」というカフェは、私たちにとって特別な場所となった。それはただ美味しい紅茶を楽しむだけではなく、人々の心を揺さぶる新たな発見の場でもあったのだ。