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短編小説「人肉好手病2」

人肉好手病という病気は、生まれながらにしてかかってしまう稀な病気だ。この病気にかかると、小学生になる頃に覚醒し、人肉以外のものを口にすることができなくなってしまうのだ。 海原竜樹は、この病気にかかってしまった少年だ。彼は小学生になると同時に、人肉好手病に覚醒してしまった。しかし、竜樹は他の病気にかかった人々とは違って、愛を求めるように人肉を食べたのだ。 竜樹は人を喰らうことで生きていく苦しさと罪悪感に苦しんでいた。彼は自分のことを好きになってくれる存在を求めていたが、なかなか出会うことはなかった。 ある日、竜樹は人肉を食べないように頑張ろうと思っていた。彼はその決意を胸に秘め、日常生活を送っていた。 しかし、運命は容赦なく竜樹を試すこととなる。彼はある人と出会った。その人は竜樹を愛し、彼が人肉を食べなくてもいいと思ってくれる存在だった。 竜樹は初めて自分を受け入れてくれる人に出会った喜びで胸がいっぱいになった。彼はこの人と一緒に幸せになりたいと思った。 だが、幸せな時間は長くは続かなかった。ある日、竜樹は我慢の限界に達し、ついつい人肉を食べてしまった。その瞬間、彼は自分が大切にしていた人を食べてしまったことに気づいた。 その人は悲鳴を上げながら竜樹の口の中にいた。彼女の悲鳴によって竜樹は一瞬だけでも意識を取り戻したが、すぐに再び人肉を食べることに忍びない罪悪感に苦しむこととなった。 竜樹は自害することを決意した。彼は自分が愛していた人を食べてしまった罪を償うため、自分の命を絶つことにした。 悲しき物語は、竜樹の自害とともに終わりを迎えた。彼の苦しみと罪悪感は、この世界から消え去った。 人肉好手病という病気は、人間の心に闇を抱えた物語を紡ぐ。愛と絶望が交錯するこの世界で、竜樹の物語は静かに幕を閉じたのだった。