2023/08/20 06:48
短編小説「バババー線」
私はある夜、ひょんなことから恐ろしい出来事に遭遇した。それは、邪悪な悪の放射線が蔓延り、人々を惨劇へと誘う恐怖だった。 あの日、私は友人たちと一緒に山の中にある廃墟を探索しにやってきた。廃墟は古い洋館で、昔は裕福な家族が住んでいたと聞いていた。しかし、何年も前から人里離れた場所にあるため、誰も住んでいないと思っていた。 私たちは屋敷に入ると、中は腐敗した匂いと暗闇が広がっていた。壁には落書きされた落ち葉のような文字があり、不気味な雰囲気が漂っていた。 廃墟の中を歩いていくうちに、私たちは奇妙な光を見つけた。光は淡い緑色をしており、中から何か邪悪なエネルギーが滲み出しているように感じられた。 私たちは興味本位でその光の元へと近づいていった。すると、その先には見知らぬ老女が立っていた。彼女は醜く歪んだ顔をしており、心の底から悪意を感じさせる存在だった。 老女は私たちに向かって手を振り、恐ろしい声で言った。「バババー線、バババー線が放射されている。近づくな、触れるな。それに被曝した者は泡となり、溶けてしまうのだ」 私たちは驚き、身を引いた。しかし、興味本位や恐怖心からか、私たちは老女の言葉を信じずに近づいていってしまった。すると、突如として私たちの体に緑色の光が差し込んできた。 恐怖に駆られながらも、私たちはその光を浴びてしまった。すると、私たちの体は次第に緑色の泡となり、溶け始めていった。 私たちは絶望の叫びを上げながら、身体が溶けていく様子を目の当たりにした。友人たちの姿が消えていく中、私は自分自身も泡となり、消えていくことを感じた。 そして、意識を失ってしまった。 目を覚ますと、私は廃墟の中にいた。しかし、周りには誰もいなかった。私は恐ろしい出来事が夢だったのかと思い、安堵のため息をついた。 しかし、私の体にはまだ緑色の痕跡が残っていた。それを見た私は、恐怖が再び胸を襲うのを感じた。 私は一人で廃墟を後にし、その場所を忘れようと努力した。しかし、あの恐怖は私の中に深く刻まれている。 今でも、あのバババー線の存在が脳裏に焼き付いている。私は何度も悪夢にうなされ、あの廃墟の記憶が私を苦しめている。 私はあの日の出来事を他の人に話すことはないだろう。それはあまりにも恐ろしい体験だったからだ。 私の心には、バババー線の存在が永遠に刻まれている。それは私の中で闇の一部となり、私の心を蝕んでいくのだろう。