2023/08/31 23:44
短編小説「人喰いうんこ」
ある日、とある村に突如として恐ろしい噂が広まった。それは、森の奥深くに住むと言われる「人喰いうんこ」という存在についてのものだった。 村人たちは、その噂を聞いて最初は笑い飛ばしていた。しかし、次第に村の人々が次々と姿を消していくという事件が起き始めた。村人たちは恐怖に包まれ、誰もが自分が次の犠牲者になるのではないかと不安になっていた。 ある夜、村の若者である太郎は友達の一人と共に、人喰いうんこの正体を探るために森に入っていった。太郎たちは懐中電灯を手に森の中を進んでいくが、不気味な沈黙が彼らを包み込んでいた。 すると、突然太郎の友達が悲鳴を上げた。太郎は驚きながら友達の方を向くと、そこには恐ろしい光景が広がっていた。友達は地面に倒れ、その周りには黒い液体が広がっていたのだ。 太郎は恐怖に震えながら友達を助けようとするが、その時、不気味な音が響き渡った。太郎は振り返ると、そこには人喰いうんこの姿があった。 人喰いうんこは、巨大な黒い塊のような姿をしていた。その表面には数々の口が無数に開いており、その中からは鮮血が滴り落ちていた。太郎は恐怖に身を震わせながらも、友達を守るために勇気を振り絞った。 太郎は懐中電灯を人喰いうんこの方に向け、光を浴びせた。すると、人喰いうんこの姿が次第に消えていく。太郎は少し安心したが、その瞬間、人喰いうんこは再び姿を現し、太郎に襲いかかってきた。 必死に逃げる太郎だったが、人喰いうんこは執拗に追いかけてくる。太郎は力尽きかけていたが、そんな中、彼の目に一本の木の枝が入った。 思い切り木の枝を掴んだ太郎は、人喰いうんこに向かって振りかざした。すると、枝が人喰いうんこの体に突き刺さり、その姿が霧散していった。 太郎は倒れ込みながらも、一命を取り留めた。彼は友達の無事を確認し、森から逃げ出すことに成功した。 村に戻った太郎は、人喰いうんこの存在を村人たちに報告した。彼らは驚きながらも、太郎の勇気に感謝し、その日以降、村人たちは森に近づかないようになった。 しかし、人喰いうんこの正体や出現の理由は今もなお謎のままだった。太郎はこの恐ろしい体験を忘れることはなかったが、それでも彼は村人たちの平和を守るために、人喰いうんことの戦いを続ける覚悟を持っていたのだった。