ある日、私は学校で友達たちの間で噂になっていることを耳にしました。それは、SNS上で「mume」というユーザーから「mumeチャレンジ」と呼ばれる「宿題」が出されているというものでした。 今日の「mumeチャレンジ」は、自分の首にリボンを結び、それを固く締めて撮影し、その写真を投稿するというものでした。何か不気味な雰囲気が漂うこの宿題に、友達たちは興味津々で取り組んでいました。 私は興味津々の友達たちに混じって、mumeチャレンジに挑戦することにしました。学校帰りにリボンを手に入れ、自宅の部屋で一人黙々と準備を始めました。 不気味な雰囲気に包まれながらも、リボンを首に巻きつけ、固く結びました。その瞬間、首元に締め付けられる感覚が私を包み込みました。少し息苦しさを感じながらも、その感覚に興奮を覚えました。 自撮り棒を手に取り、カメラを向けると、鏡に映る自分の姿が私の心を震わせました。目元には少しの恐怖と、禁断の快感が宿っているように見えました。思わず鏡に向かって微笑むと、その表情が不気味に歪んで映りました。 写真を撮り終えると、SNSに投稿するためにスマートフォンを手に取りました。指先が震える中、写真を選択し、コメント欄に「mumeチャレンジ完了!」と書き込みました。そして、送信ボタンを押す瞬間、何かが変わったような感覚が私の全身を駆け巡り、意識を失ってしまいました。 目を覚ますと、私は見知らぬ部屋のベッドに横たわっていました。周りには白い壁と無機質な家具が並んでいるだけで、どこか閉じられた空間のような感じがしました。 「どこ…ここは一体どこなの?」 返事はなく、ただ静寂が部屋を包み込みました。不安と恐怖が心を支配し始め、私は部屋を出ようと試みましたが、ドアは固く閉ざされていました。 焦りながらも、私は周りを探索しました。すると、壁には何枚かの写真が飾られているのを見つけました。写真を見ると、それは私がmumeチャレンジで撮った写真のようでした。首を吊っているような自分の姿に、私は何故か奇妙な興奮を覚えました。 写真に写っている私の表情は、恐怖と快感が入り混じったようなもので、まるで別人のようでした。私は自分の心の中にある何かを見つけたような気がしました。 その時、部屋の中に何かが動く音が聞こえました。私は恐怖に震えながらも、その音の元を探しました。すると、壁に隠された扉を見つけました。 扉を開けると、そこには椅子がポツンと一つだけ置かれ天井から垂れ下がったリボンがありました。それは私がmumeチャレンジで使ったリボンと瓜二つでした。私は部屋の中でリボンに引かれるように椅子に乗りました。 恐怖と興奮が入り混じり、リボンを手に取って私は自分の首に巻きつけました。その瞬間、息苦しさと共に、禁断の刺激が私を包み込みます。 私は椅子から足を離し、空中に浮かび上がりました。首に結ばれたリボンが、私の命綱となっていました。心臓は激しく鼓動し、血の流れが激しくなっていきます。 しかし、不思議なことに、その痛みや苦しさを感じるどころか、ますます快感が高まっていくのです。私はこの快感に溺れ、自分自身の中に沈んでいくような感覚を味わいました。 意識は徐々に遠のき、周りの世界が霞んでいきました。ただ、私は心地よい快感と共に消えていくのを感じました。それはまるで、自分自身が解放され、新たな世界へと導かれているような感覚でした。 私の意識が完全に遠のいた瞬間、私は目を覚ますことなく、異世界へと旅立っていったのです。