ある未来の地球。科学技術の進歩により、人々は驚くべき発明品やサービスを手に入れていた。しかし、その中でも特に注目を浴びていたのは、人間の排泄物を処理する最新のトイレ技術だった。 「うんこは全て、自動的に処理されるんだって!すごいよね、これからはトイレ掃除の手間がなくなるんだよ!」 誇らしげに話す友人の声が聞こえる。私たちは、新たなトイレ体験を求めて、高級ホテルに訪れたのだ。 ホテルのロビーには、未来的なデザインのトイレがあり、そのドアを開けると、自動的に便座が出現した。私たちは興奮しながら便座に座り、ボタンを押すと、水流で洗浄される快感を感じた。 「すごいな、これ。これが未来のトイレなんだ!」 友人の言葉に私も頷く。しかし、その瞬間、何かがおかしいことに気づいた。 「おい、友人。君のうんこ、どこに行った?」 友人は不思議そうに私を見つめる。 「え?なんでそんなことを聞くの?」 私は便器の中を覗き込むと、そこには何もなかった。水が流れているだけだ。 「このトイレ、うんこを処理するって言ってたじゃないか。でも、うんこが消えたりするわけじゃないんだね」 私の言葉に友人も不安そうな表情を浮かべる。 「確かに、ちょっと変だよね。でも、それは技術の進歩が追いついてないだけかもしれないよ」 友人の言葉に納得しながらも、私たちはその場を後にした。 数日後、私たちは別のホテルに宿泊することになった。今度はさらに最新のトイレ技術を体験するためだ。 ホテルのトイレに入ると、今度は便器の中に光が点滅し、うんこの形をしたアイコンが表示された。私たちは驚きながらも、そのまま用を足すことにした。 すると、便器の中にはパイプが現れ、うんこの形をした物体を吸い込んでいった。そして、光の点滅が止まり、アイコンも消えた。 「やっぱり進化してるね!これでうんこの処理も完璧だよ!」 友人の喜びの声が響く。しかし、私は何かが違うと感じていた。 「でも、それってただのうんこの形をした物体を吸い込むだけだよね。本当に処理されてるのかな?」 私の言葉に友人は考え込む。 「確かに、ただの物体を吸い込むだけなら、今までのトイレと何が違うんだろう」 私たちは再び疑問を抱きながら、ホテルを後にした。 その後も、私たちはさまざまなホテルで最新のトイレ技術を試してみた。しかし、どこに行っても同じような結果だった。 「最新のトイレ技術って、本当に進歩してるのかな?」 友人の言葉に私は頷く。私たちは、未来のトイレが思っていたほど進化していないことに失望し、帰路についた。 そして、私たちは改めて考えた。トイレ技術の進歩は本当に必要なのか、と。 「うんこは全て、自動的に処理される」。それが私たちの求めていた未来のトイレだった。しかし、それは本当に必要なことなのだろうか。 私たちは、自分たちのうんこを見ることで、自分たちの健康状態を知ることができる。それが、人間の本能だ。 未来のトイレが進化し続ける中で、私たちは何かを失ってしまったのかもしれない。私たちは、自分たちのうんこを見ることで、自分たちの健康を見つめ直す必要があるのかもしれない。 私たちは、未来のトイレに求めるものを再考し、新たなトイレ体験を追求していくのだろう。 そして、その答えを見つけるために、私たちは未来へと進んでいくのだった。