2023/09/02 05:08
短編小説「今日はうんこの日」
掌編小説：「うんこの日」 その日は、何気ない晴れた朝だった。主人公の私は、いつものようにコーヒーを淹れて机に向かっていた。 突然、電話が鳴った。私は少し驚きながらも受話器に手を伸ばし、電話に出た。 「もしもし、こちら私、探偵事務所です。どのようなご用件でしょうか？」 電話の向こうから、低く響く男の声が聞こえた。 「君に頼みたい仕事があるんだ。調査をお願いできるか？」 私は興味津々で耳を傾けた。 「もちろんです。どのような調査でしょうか？」 男は一瞬黙り込んだ後、重々しい口調で言った。 「うんこの日の真相を突き止めてほしいんだ」 私は思わず眉をひそめた。うんこの日の真相とは一体何だろうか。 「うんこの日ってどういうことですか？」 男は深いため息をついて答えた。 「毎年、この日になると、私の周りで奇妙な現象が起こるんだ。街中の人々が突然トイレに駆け込み、うんこをするんだ。それも、一斉に同じ時間に。誰もが何かに駆り立てられるように、必死になってうんこをするんだ。私はその真相を知りたいんだ」 私はうなずきながら、男の話を聞いた。確かに、この街では毎年一度、突然のうんこ騒ぎが起こるという噂があった。だが、その真相を突き止めるのは容易なことではないだろう。 「わかりました。調査を引き受けます。ただし、報酬はいくらになりますか？」 男は考え込んだ後、値段を告げた。 「10万円だ。それ以上は出せない」 私はその金額に納得し、調査を開始することにした。 まずは、うんこの日の前日から周辺の情報を集めることにした。街の人々に話を聞き、うんこの日に何が起こっているのかを探り出す必要があった。 数日の調査の末、私は驚くべき事実を突き止めた。実は、この街には特殊なパワーを持つ人々が存在していたのだ。彼らは、うんこの日になると、そのパワーが最大限に発揮されるのだという。 私はそのパワーの正体を探るべく、さらなる調査を進めた。そして、ついにその真相を暴き出した。 実は、この街には古くから伝わる伝説があった。それは、人々のうんこのパワーが、この街の繁栄と関係しているというものだった。うんこの日に、人々が一斉にうんこをすることで、街に幸運が訪れるのだというのだ。 私はその真相を男に伝えた。男は驚きながらも、納得の表情を浮かべた。 「なるほど、つまり…私たちは、この街の繁栄のためにうんこをするのか」 私は微笑みながら頷いた。 「そうです。そして、あなたもその一員なのです」 男は深く考え込んだ後、再びため息をついた。 「やっぱり、うんこって奥が深いな。ありがとう、君には感謝している」 私は軽く頭を下げながら、男に別れを告げた。 そして、この街のうんこの日は、毎年盛大に祝われるようになった。人々は一斉にトイレに駆け込み、心からうんこをするのだった。 私はそんな風景を見ながら、微笑んだ。うんこの日の真相を突き止めた私の探偵としての誇りを感じながら、街を後にしたのだった。 終わり