2023/09/10 00:36
短編小説「パシフィック・うんこ」
ある未来の地球、人類は高度なテクノロジーによって繁栄を謳歌していた。その中でも特に注目されていたのが、パシフィック・うんこと呼ばれる施設だった。 パシフィック・うんこは、人々の排泄物を処理し、再生利用するための施設である。排泄物は集められ、水や肥料として再利用されることで、地球環境の保全にも繋がっていた。 ある日、パシフィック・うんこの��設長である佐藤は、施設内で異変を察知した。排泄物の処理が通常よりも遅れており、施設がパニック状態に陥っていた。 佐藤は施設内を調査する中で、ひとつの事実に気づいた。施設には人間の排泄物だけでなく、他の生物の排泄物も処理されていたのだ。それは、特に動物園からの便が多かったという。 その時、佐藤の頭に思い浮かんだのは、最近の動物園の異変だった。動物たちの排泄物が激減しており、その結果、パシフィック・うんこの処理に問題が生じていたのだ。 佐藤は動物園を訪れ、園長に事情を説明した。園長は驚きつつも、佐藤の話を聞き入れた。二人は協力して問題の解決策を模索することになった。 調査の結果、動物たちの排泄物が激減していた理由は、彼らが新しいエネルギー源を見つけたためだと判明した。そのエネルギー源とは、人間の排泄物そのものであった。 人間の排泄物は、動物たちにとっては貴重な栄養源であり、エネルギー源となっていたのだ。彼らは人間の排泄物を集め、自分たちの生活に利用していたのだ。 この事実を知った佐藤と園長は、動物たちとの共存を模索することになった。人間の排泄物を動物たちに提供し、その代わりに彼らから得られるエネルギーを利用することで、地球環境の保全と共存を実現したのだ。 施設内では、人間と動物たちが協力して排泄物の処理を行い、再利用する姿が見られるようになった。人々は初めは戸惑ったが、徐々にこの新たな共存の形に慣れていった。 パシフィック・うんこは、人間と動物たちの絆を深め、地球環境の保全に貢献する施設として、世界中で評価されるようになった。人々は新たなエネルギー源としての排泄物の可能性に目を向け、地球の未来を明るく照らすために努力し続けたのである。 そして、人々は排泄物をただの「うんこ」ではなく、地球を救う「パシフィック」へと変えることができたのだった。