ある日の夜、町の郊外にある古い屋敷で奇妙な現象が起きていた。 屋敷はかつては裕福な家族が住んでいたが、何十年も前から廃墟となっていた。その屋敷には「うんこの秘法」と呼ばれる不可思議な儀式が伝わっており、噂ではその儀式を行うと願いが叶うと言われていた。しかし、その儀式には大きな代償が伴うとも言われていた。 ある夜、屋敷に忍び込んだ若者たちが「うんこの秘法」を試すことにした。彼らは不気味な雰囲気に包まれた庭園を進み、屋敷の中へと足を踏み入れる。廊下には薄暗い灯りが灯されており、足音だけが響いていた。 彼らは屋敷の最奥にある部屋へと向かった。部屋の中には古いテーブルがあり、その上には古びた本と蝋燭が置かれていた。若者たちは興奮しながら儀式を始める準備を整えた。 手にした本を開いた瞬間、部屋は不気味な光に包まれた。若者たちは戸惑いながらも儀式を進めていく。彼らは特別な言葉を唱え、自分たちの願いを心の中で思い浮かべた。 すると、部屋の中に異様な静寂が広がった。彼らは自分たちの願いが叶ったのかと胸を躍らせたが、次第に不安が募っていく。 部屋の壁には影が浮かび上がり、不気味な笑い声が響き渡った。若者たちは恐怖に震えながら、屋敷の中を逃げ回った。しかし、どこに逃げても影は追いかけてくる。 彼らは絶望の中で最後の手段を思いつく。何かを身に纏っているものを捨てることで、影から逃れる方法を見つけ出したのだ。 若者たちは慌てて身に纏っているものを脱ぎ捨て、屋敷の外へと逃げ出した。すると、影は彼らから離れて消えていった。 屋敷に戻ってきた彼らは、驚きと恐怖に満ちた表情を浮かべながら、その日の出来事を語り合った。彼らは「うんこの秘法」が本当に存在するのか、それともただの噂なのかを知ることはなかった。 しかし、彼らの中には何かが変わったものもいた。彼らはその日以来、不思議な現象に敏感になり、常に恐怖に怯えながら生活を送るようになったのだった。 そして、彼らはあることに気づく。彼らが捨てたものが、屋敷から持ち出したものではなく、彼ら自身の「自我」だったのではないかということに。 彼らは自分たちが「うんこの秘法」によって何かを手に入れる代わりに、自分たち自身を捧げたのではないかと考えた。彼らは絶望の中で自己を見失い、闇に取り込まれてしまったのだ。 それ以来、彼らは自分たちの失った「自我」を探し求め、闇の中で彷徨い続けていると言われている。屋敷の廃墟には、彼らの声が時折聞こえるという。 「うんこの秘法」は果たして本当に存在するのか、それともただの都市伝説なのか。誰もが知ることはないまま、その古い屋敷は静かに闇に包まれたままである。