2023/09/03 06:14
短編小説「うんこびっくり箱」
ある日、普通の小さな町の公園で、子どもたちが遊んでいました。公園の一角には、大きな木の下に小さな箱が置かれていました。その箱には、「うんこびっくり箱」と書かれていました。 子どもたちは興味津々でその箱を見つめます。一人の勇気ある少年が近づき、箱を開けようとしますが、手が震えていました。 「みんな、見てて！俺、開けてやる！」と少年は自信満々に宣言しました。 周りの子どもたちは興奮気味になり、ワクワクしながら少年を見つめます。 少年は息を吸い深め、勢い良く箱を開けました。すると、中からは……。 「プッ！」という音と共に、小さな紙吹雪が飛び出しました。 子どもたちは驚いて「わぁ！」と声を上げ、笑いが溢れました。少年も驚きながらも、嬉しそうに笑っていました。 「やったー！うんこじゃなくて良かった！」と少年が叫ぶと、周りの子どもたちも大笑いしました。 公園には子どもたちの笑い声が響き渡り、明るい雰囲気に包まれました。 それからというもの、うんこびっくり箱は公園の人気者になりました。子どもたちは次々と箱を開け、驚かされるたびに大笑いしていました。 ある日、公園に遊びに来た少女がうんこびっくり箱を見つけました。少女は少し怖がりながらも、興味津々で箱を開けます。 すると、箱の中からは……。 「ニャー！」という音と共に、小さなぬいぐるみの猫が飛び出しました。 少女は驚きつつも、可愛い猫のぬいぐるみに目を輝かせました。そして、ぬいぐるみを抱きしめて大喜びしました。 公園では、うんこびっくり箱が毎日のように開かれ、子どもたちの笑い声と喜びの声が絶えませんでした。 そして、ある日の夕方、公園の管理人がうんこびっくり箱を片付けることにしました。箱を開けてみると、中には何もありませんでした。 「これで最後か……」と管理人は寂しげにつぶやきました。 しかし、その瞬間、公園に近づいてくる足音が聞こえました。管理人が振り返ると、そこには子どもたちが笑顔で集まってきていました。 「もう開かないの？」と子どもたちが尋ねると、管理人は微笑みながら答えました。 「うんこびっくり箱は、みんなを笑顔にするためにあるんだ。だから、いつまでも開け続けるんだよ」 子どもたちは喜びの声を上げ、管理人に感謝の気持ちを伝えました。 それからというもの、公園のうんこびっくり箱は、子どもたちの笑いと喜びを届ける大切な存在となりました。