ある日、小さな町の中にある古い木造の家で、不気味な出来事が起こった。その家に暮らす老夫婦は、最近、奇妙なことに気づいていた。何かが夜中に家を訪れ、不可思議な音や匂いを残していくのだ。 ある晩、老夫婦はいつものように夕食を済ませ、テレビを見ていた。すると、静かな夜に突然、家の中から「ぷるるるるる」という音が聞こえてきた。老夫婦は驚きながらも、その音の正体を探ろうとしたが、どこにも異変はなかった。 翌晩、また同じような音が聞こえてきた。この時は「ぷるるるるる」という音が、トイレから聞こえてきた。老夫婦は不思議に思いながら、トイレに近づいていくと、そこには何もなかった。ただ、少し異臭が漂っているように感じたが、それもすぐに消えてしまった。 その後も、夜ごとに奇妙な音が続いた。時にはキッチンから、時には寝室から、時には玄関から聞こえることもあった。老夫婦はますます不安になり、家の中を探し回るが、何も見つけることができなかった。 ある晩、老夫婦は夕食を済ませ、ゆっくりと眠りについた。しかし、深い夜中に老婆は目を覚ました。何かがおかしいことを感じたのだ。彼女は眠りながらも、部屋の中を見回すと、突然、目の前に見慣れないものが現れた。 それは、うんこの姿をしたおばけだった。老婆は恐怖に身を震わせ、声を上げようとしたが、おばけはその場から動かず、じっと彼女を見つめていた。その目は深い闇を湛えており、老婆の心を恐怖で包み込んでいった。 おばけはじわじわと近づいてきて、老婆の頭上に浮かび上がった。彼女は悲鳴を上げ、老夫も目を覚ました。二人はおばけに取り囲まれ、恐怖に震えながらも必死に逃げようとするが、おばけは容赦なく追いかけてきた。 最後に二人は、家の外に飛び出し、助けを求めるために叫んだ。しかし、町の中では誰も彼らの叫び声に気付かなかった。おばけは彼らを追い詰め、最後には彼らを飲み込んでしまった。 その夜、町の人々は老夫婦の家の前を通り過ぎるたびに、奇妙な音や匂いがすることに気付いた。だが、誰もその正体を知ることはなかった。そして、その家は以後、誰も住まない廃墟となり、不気味な噂が広まった。 この町では、今もなお「うんこのおばけ」と呼ばれる存在が、闇夜に住み続けている。そのおばけが何者なのか、何故老夫婦を襲ったのか、今もなお謎のままである。