2023/09/01 00:31
短編小説「うんこモンスター」
ある日、町に突如として現れた謎のモンスター。その姿はまるで巨大なうんこのようで、その異様な姿は人々の恐怖心を掻き立てた。町は騒然となり、人々は自宅に引きこもるようになった。 主人公の高校生、太郎もまたその町に住む一人であった。彼は友人たちと一緒に、このうんこモンスターの正体を解明するために行動を起こすことを決めた。彼らは手に入れた情報をもとに、モンスターが最初に現れたとされる公園へと向かった。 公園に到着した彼らは、うんこモンスターの痕跡を探し始めた。すると、公園の一角にあるトイレに、何かが潜んでいるような気配がした。彼らはひとつのトイレ個室を開けると、そこにはうんこモンスターの姿があった。 太郎たちは驚きながらも、モンスターとの対話を試みることにした。しかし、うんこモンスターはただただ不気味な笑い声をあげるだけで、話すことはなかった。 彼らは逃げ出すことも考えたが、うんこモンスターは彼らを閉じ込めるようにトイレ個室の扉を閉めた。彼らはパニックに陥り、必死に扉を開けようとしたが、どうにも開かない。 すると、うんこモンスターは変わり始めた。その姿はますます凶暴さを増し、触手のようなものを伸ばして太郎たちに襲いかかってきた。彼らは恐怖に震えながらも、生き残るために必死に抵抗した。 しかし、太郎たちには力及ばず、一人また一人と仲間がうんこモンスターに飲み込まれていく。最後まで残された太郎は、絶望感に包まれながらも、最後の力を振り絞ってうんこモンスターに立ち向かった。 そして、太郎はうんこモンスターに向かって叫んだ。「なぜ私たちを襲うのか！何が目的なのか！」 すると、うんこモンスターは一瞬だけ、人間の姿に戻った。その瞳には悲しみと迷いが宿っていた。「私たちは、人間に捨てられた存在なのです。私たちも、ただ生きたいだけなのです」とうんこモンスターは涙声で語りかけた。 太郎は驚きながらも、うんこモンスターの言葉に共感を覚えた。「だったら、なぜ私たちと共に生きることを選ばなかったのですか」と太郎は問いかけた。 うんこモンスターは悲しげな表情を浮かべながら答えた。「私たちは、人間の姿に戻ることはできません。ただ、人間に寄り添い生きることができれば、私たちも幸せな存在になれるかもしれないのです」と。 太郎は、うんこモンスターの言葉に心を打たれた。彼は最後の力を振り絞り、うんこモンスターに手を差し伸べた。すると、うんこモンスターは太郎の手を取り、一瞬だけ人間の姿に戻った。 その後、太郎とうんこモンスターは共に暮らすことを決めた。彼らは町を出て、人知れず新たな生活を始めるのだった。 そして、彼らの存在は町の人々には忘れ去られ、ただひっそりと生きることとなった。しかし、太郎とうんこモンスターは、人々から捨てられた存在でありながらも、互いに支え合い、幸せな時間を過ごすことができたのである。