ある晩、町の外れにある古い屋敷で開かれることになった踊りのパーティー。このパーティーは町の伝説となっており、一度は参加してみたいという人々で賑わっていた。 主人公の亮介もその一人で、友人たちと一緒にパーティーに参加することになった。彼は興奮と緊張で胸が高鳴っていた。屋敷は昔から噂の的で、幽霊が出るとか、呪いがかかっているとか、様々な話が流れていた。しかし、亮介は怖さよりも興味が勝っていた。 パーティーの会場に到着した亮介たちは、部屋に入るとそこには美しい装飾が施された広々としたダンスフロアが広がっていた。華やかな雰囲気に包まれながら、亮介たちは友人たちと一緒に踊り始めた。 しかし、数曲踊った後、亮介は不気味な感覚に襲われる。周囲の人々が次第に歪んで見え、音楽も不協和音に聞こえた。彼は一瞬パニックになり、周囲を見渡すと、他の参加者たちも同じように不安げな表情を浮かべていた。 亮介は友人に声をかけようとしたが、彼らは自分の言葉が通じないように感じられた。彼らの口が動いているのに、音が聞こえない。亮介は恐怖に震えながら、周囲を見渡すと、突然、一組のカップルが踊り始めた。 そのカップルは奇妙な動きで踊っていた。亮介は彼らの様子を見て、彼らが何かに操られているように感じた。彼らの目は空洞で、表情も無表情だった。彼らの踊りは次第に激しさを増し、亮介は恐怖に打ち震えた。 そして、突如としてカップルの体が変形し、異形の姿に変わっていった。亮介は絶叫し、逃げ出そうとしたが、足元がふらつき、動けなくなってしまった。 カップルは亮介に近づいてきて、恐ろしい声で笑いながら彼に襲いかかった。亮介は絶望の中で叫び声を上げたが、誰も彼の声には気付かなかった。 彼はそのまま屋敷に閉じ込められ、踊り続けるばけものとなってしまった。その後、屋敷のパーティーは町の伝説となり、誰もその屋敷に近づくことはなかった。 亮介の姿は、今でも屋敷の中で踊り続けていると言われている。彼の苦悩の叫び声が、夜の静寂に溶け込んでいるのだ。