暑い夏の日、私は風鈴になりたいと思っていた。周りの空気がじりじりと熱く、汗が滲み出るほどの暑さに、私の体はだんだんとだるくなっていく。そんな中、遠くで風鈴の音が聞こえてきた。それは心地よい音色で、涼しげな風を運んでくるような感じがした。 「ああ、風鈴になりたいな」と呟きながら、私は窓の外を見つめる。そこには、青い空と白い雲が広がっていた。風鈴の音が響くたびに、私の心も少しずつ涼しくなっていくようだった。 すると、突然空が一変した。青い空が激しく揺れ動き、雲が消えてしまった。その代わりに、大きな飛行機が現れたのだ。 「えっ、空を飛ぶ飛行機になった!?」と驚きながらも、私は興奮を抑えきれなかった。飛行機の中からは、爽やかな風が吹き込んできて、暑さを忘れさせてくれる。私は飛行機の中で空を自由に駆け巡ることができるのだ。 しかし、その喜びも束の間、飛行機は急速に高度を上げていった。私は大気圏に突入し、周りが一瞬で真っ暗になった。恐怖と興奮が入り混じった感情が私を襲った。 すると、光が見えてきた。まるで星のような輝きが、私の目の前に広がっていた。それはきっと地球の光、私が大気圏を抜けて地上に戻ろうとしている光だろう。 私は思わず瞬きをすることも忘れ、その美しい光を目で追い続けた。そして、気づけば私はチリのような小さな存在になっていた。 「えっ、これは一体…?」と戸惑いながらも、私は周りを見渡す。そこには、無数のチリが舞い上がっている光景が広がっていた。それはまるで星空のようで、美しい光の世界に包まれていた。 私は不思議な感覚に包まれながら、その光景をじっと眺めていた。暑さを忘れ、心地よさを感じながら、私はただただチリとなって宇宙に浮かんでいたのだった。